大判例

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東京地方裁判所 昭和45年(ワ)9134号 判決

以下は、判例タイムズに掲載された記事をそのまま収録しています。オリジナルの判決文ではありません。

〔判決理由〕<証拠>によると、原告は本件事故により頸部挫傷(外傷性頭頸部症候群)・背腰部打撲傷の傷害を蒙り、世田谷の菊池外科病院に昭和四五年三月一〇日から同年六月一日まで八四日間入院し、その後通院し、同年九月まで加療したこと

が認められ、右認定に反する証拠はない。

(二) <証拠>によると

原告は、昭和一七年五月一二日生れの男子で、法政大学経済学部に在学中写真に興味を持ち、東京綜合写真専門学校に四年間在籍し、さらに石黒健二を師として四〜五年間助手のような仕事に従事した後独立し、事故当時は独立後間もない頃であつたが、仕事は順調で、フリーのカメラマンとして撮影した写真を雑誌社などに買つてもらい、あるいは不動産会社のパンフレット広告のための写真を撮影するなどして事故前三ケ月間に月平均二五万円程度の収入を得、このうち右収入を得るに必要な経費等を除き現実に手許に残る部分が一五万円を下らなかつたこと、

が認められ、右認定を左右するに足りる証拠はない。

そして、前記傷害の部位、程度に照らすと、原告の休業期間は、受傷から三カ月間は全休、その後三カ月間は従前の三分の一程度休業しなければならず、合計四カ月間と認めるのが相当である。

なお被告は、原告の収入について事故前三カ月間の平均ではなく、一年以上の平均値をとるべき旨主張する。

しかし、長期間の逸失利益を算定する場合は、永続性の面において相当確実な収入によることを要し、例えば開業直後の一時的な高収入かどうかなどを十分に検討しなければならないであろうが、右のような短期間の休業損害の場合には、特段の反証がない限り、事故直前三カ月間程度平均収入を基礎とすることで十分であると解すべきであるところ、本件では右のような反証はなにもないので、被告の右主張は採用しない。

そこで、前記認定によつて原告の休業損害を算出すると六〇万円となる。

(小長光馨一 浜崎恭生 佐々木一彦)

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